スバルちゃんと春の夜

インコとわたしの小さな物語(AI)

春の夜の食卓

春のやさしい風が、窓からふわりと入ってくる夜
わたしたちは、夕ご飯の時間を迎えていました

カチャカチャとお箸の音がする食卓のそばで、
スバルちゃんも、自分のごはんをポリポリ  ポリポリ

「おいしいねぇ」なんて声をかけると、
スバルちゃんはうれしそうに顔を上げて、またポリポリ

空っぽのエサ入れと「ガッチャン!!」

ふと見ると、エサ入れはもう空っぽ

スバルちゃんはしん……とした顔で、
じーっとこちらを見上げてきました

おもむろに、鳥かごの入り口へスタスタと歩いていって――

「ガッチャン!!」

扉を元気いっぱいに鳴らします
私が気づくかどうか、じっと見つめるスバルちゃん

もう一度、「ガッチャン!!」

おやつタイム でも……

わたしが立ち上がると、スバルちゃんは羽をふくらませてワキワキ

ごほうびのおやつを入れてあげると、
すぐに駆け寄ってうれしそうについばみ始めました

「ふふ、よかったね」と声をかけると……また「ガッチャン!!」

えっ、まだ食べたいの?と思って見ると、
エサ入れにはちゃんとおやつが入っています!

本当に欲しかったのは…

もしかして、おやつじゃなくて――
「わたしのそばにいたい」ってこと?

そう思った私は、ご飯を食べ終えたあと、
スバルちゃんをかごの外に出して、肩に乗せてあげました

スバルちゃんはうれしそうに「ピヨッ」と鳴いて、
わたしの耳元で歌を歌い始めます

トゥルル~ル〜♪ トゥルル~ル〜♪
口笛のような、やわらかいメロディ

わたしも一緒に口ずさみながら
その小さな体を、そっと撫でてあげました

おわりに

「ガッチャン!!」は、おやつの合図じゃなくて、
「一緒にいたいよ」のサインだったのかもしれません。

こんなふうに心が通じ合う時間を、
これからもスバルちゃんとたくさん過ごしていきたいなと思います。

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