ある夏のお休みの日
私はリビングのソファに座って、のんびりとテレビを見ていました
でも、心はどこか遠くに飛んでいってしまって、
「ぼーっ」と考えごとをしていたのです
ふと気づいて、横を見ると……
そこにはスバルちゃん
小さな体をちょこんと私の手に乗せて、
まっすぐな目でじーっと見つめていました
「……?」
私がにっこり笑うと、
スバルちゃんはトトトトトッと小さな足で、
腕を駆け上がり、肩までやってきました
そして、私の鼻に――チュ
やさしいキスのごあいさつ
思わず「ふふっ」と笑ってしまいます
そのあとスバルちゃんは、
頭をちょんと差し出して、
「なでて、なでて」とおねだりしました
私は指先でスバルちゃんの頭をカキカキ
ほわっと羽根のいいにおいが広がって、
心がすーっとほどけていきます
外からは、セミの元気な声が聞こえてきました
夏の暑さも、スバルちゃんと一緒なら心地よい
とても穏やかで、あたたかな、
忘れられない夏の一日になりました